甲府地方裁判所 平成7年(特わ)53号 判決
一
被告人
本籍
山梨県都留市大幡二八〇九番地
住居
山梨県都留市桂町一一七八番地の三
職業
会社役員
氏名
天野孝敏
年齢
昭和一八年一二月一四日生
一
罪名
所得税法違反
一
裁判所
甲府地方裁判所刑事部
一
裁判官
高木順子
一
出席した検察官
遠藤秀一
一
宣告の日
平成七年七月四日
一 判決主文
被告人を懲役一年及び罰金一二〇〇万円に処する。
右罰金を完納することができないときは、金一〇万円を一日に換算した期間被告人を労役場に留置する。
この裁判確定の日から三年間右懲役刑の執行を猶予する。
一 罪となるべき事実の要旨
被告人天野孝敏は、山梨県都留市桂町一、一七八番地の三に居住し、同所において「天野商店」の屋号で屑鉄・スクラップ卸売業及び「ミント」の屋号で洋品小売業を営むなどしていた(屑鉄・スクラップ卸売業については、平成四年九月三日、有限会社アマノを設立した上、同社に引き継ぎ、洋品小売業は、同年八月三一日廃業)ものであるが、自己の所得税を免れようと企て、売上の一部を除外するなどの方法により所得を秘匿した上
第一 平成元年分の実際総所得金額が四九、九四四、三九九円であったのにかかわらず、平成二年三月一五日、山梨県大月市駒橋一丁目一〇番二号(同五年六月一四日、同市御太刀二丁目八番一〇号に所在地変更)所轄大月税務署において、同税務署長に対し、総所得金額が六、〇六〇、三六六円で、これに対する所得税額が七〇一、六〇〇円である旨の虚偽の所得税確定申告書を提出し、もって不正の行為により、同年分の正規の所得税額二〇、五四六、〇〇〇円と右申告税額との差額一九、八四四、四〇〇円を免れ
第二 平成二年分の実際総所得金額が六八、八一八、二四八円であったのにかかわらず、平成三年三月一一日、前期大月税務署において、同税務署長に対し、総所得金額が五、八一〇、一五八円で、これに対する所得税額が六七七、四〇〇円である旨の虚偽の所得税確定申告書を提出し、もって不正の行為により、同年分の正規の所得税額三〇、〇四七、五〇〇円と右申告税額との差額二九、三七〇、一〇〇円を免れ
第三 平成三年分の実際総所得金額が二一、〇八〇、五九五円であったのにかかわらず、平成四年三月一六日、前記大月税務署において、同税務署長に対し、総所得金額が六、〇九一、四五〇円で、これに対する所得税額が七二九、〇〇〇円である旨の虚偽の所得税確定申告書を提出し、もって不正の行為により、同年分の正規の所得税額六、一六五、五〇〇円と右申告税額との差額五、四三六、五〇〇円を免れ
たものである。
一 法令の適用
1 罰条
いずれも所得税法二三八条
2 刑種の選択
いずれも懲役刑と罰金刑を併科
3 併合罪加重
懲役刑につき平成七年法律第九一号(刑法の一部を改正する法律)附則二条一項本文により同法による改正前の刑法(以下「旧刑法」という。)四五条前段、四七条本文、一〇条(犯情の最も重い第二の罪の刑に法定の加重)
罰金刑につき旧刑法四五条前段、四八条二項
4 労役場留置
罰金刑につき旧刑法一八条
5 執行猶予
懲役刑につき旧刑法二五条一項
(裁判官 高木順子)